商品券で従業員に経費精算払などしてしまうと現物給与になる?!
現金ではなく、例えば商品券を使用して、会社が従業員に対して立替金を精算払すると、経済的利益を得たことになってしまい、従業員は収入として課税(この場合は給与所得)されてしまうという解説をたまに見かけます。
所得税基本通達 36-15において、【物品その他の資産の譲渡を無償…で受けた場合】と規定されていることから、このケースのように、従業員から会社に対する立替経費の請求債権の弁済として、商品券を受領しますので、無償で受領するわけではなく、収入すべき金額には該当しません。
もし、現金ではなく商品券で精算払すると、経済的利益を得て収入として課税される理屈が成り立つのであれば、
例えば会社から当月締切・翌月払の給与のケースにおいて、一部を商品券で精算払すると、従業員は商品券という経済的利益を得て収入として課税(この場合は給与所得)され、給与課税されたあと重複してさらに給与課税されることになりますが、そんなことにはなりません。(商品券での支給につき労働法の問題はいったん置きます)
また、従業員ではなく、例えば会社から弁護士に対する報酬において、契約で定めたとおり一部を商品券で精算払すると、弁護士は商品券という経済的利益を得て収入として課税(この場合は一時所得)されるうえに、事業所得としても課税されることになりますが、そんなことにはなりません。
冷静に考えれば、現金であろうが、電子マネーであろうが、現金同等物であろうが、商品券であろうが、何らかの請求する対価として受領するわけですので、その支払手段の違いで、税務上の差は生じないことになります。
この質問をきっかけに、個人的に気になったので、備忘録となります。
